ISOマネジメントシステム規格の
気候変動への配慮(追補版)への対応について

1

簡単概要

ISO マネジメントシステム規格の気候変動への配慮(追補版)発行について

1

ISO(国際標準化機構)

既存のマネジメントシステム規格(ISO9001、14001、45001 、 ISO/IEC27001 等)に対して、箇条 4.1 及び箇条 4.2 に「気候変動の課題への考慮」を求める記述を追加する「追補(Amendment)版」が発行されました。

追補版での追加の文言

4.1

組織及びその状況の理解

組織は、組織の目的に関連し、かつ、そのマネジメントシステムの意図した成果を達成する組織の能力に影響を与える、外部及び内部の課題を決定しなければならない。
【追加文】 組織は、気候変動が関連する課題かどうかを決定しなければならない。

4.2

利害関係者のニーズ及び期待の理解

組織は、次の事項を決定しなければならない。

  • – マネジメントシステムに関連する利害関係者
  • – それらの利害関係者の関連する要求事項
  • – それらの要求事項のうち、マネジメントシステムを通して取り組むもの

【追加文】 注記:関連する利害関係者は、気候変動に関する要求事項を持つ可能性がある。

2

認定機関(JAB、ISMS-AC)からの発表

認定機関から「マネジメントシステム規格への気候変動に係る追補版発行について」が発表されました。
JABリンク:  https://www.jab.or.jp/news/2075
ISMS-ACリンク: https://isms.jp/topics/news/20240401.html

3

規格名称

/Amd 1:2024を追記(ex: ISO 9001:2015/Amd 1:2024 )

4

組織での対応

QMS、EMS、OH&SMS、ISMS各マネジメントシステムの認証組織は、自組織のマネジメントシステムの開発、維持、有効性において、気候変動の側面とリスクを考慮し、該当する場合は、組織の目標や活動に組み込んでいること。

5

審査での確認内容(組織に求められる対応)

組織が気候変動について考慮しており、そのマネジメントシステムに関連する課題と判断した場合には、必要に応じて目標や活動に組み込まれていることを確認します(組織が、そのマネジメントシステムにとって気候変動は関連性のある課題ではないとみなしている場合、その決定を下し、関連する措置を実行するための組織のプロセスの有効性を確認します)

6

その他

(1) 移行審査としての扱いはしない
(2) 審査工数の追加は行わない
(3) 認証文書(登録証)の発行は行わない
追補版を含む審査の結果、改訂された証明書(登録証)は発行しない
登録証はそのまま